「僕は年のせいか、男と会うのがだんだんいやになって来てね。男っていやなもんだね。直ぐこっちが疲れる。飯を食うのも、旅行をするのも、相手はやっぱり女に限るね」
「結婚したらいいじゃないか」
「それもね、薄情そうに見える女の方がいいんだから、だめだよ。こいつは薄情そうだなと思いながら、知らん顔でつきあってるのが、結局一番楽だね。女中もなるべく薄情そうなのを雇うことにしている」
川端康成の『
禽獣』は短編ですが、どこか『
雪国』の設定を彷彿とさせるものがある作品に感じます。主人公の「
僕」は
千花子との関係に疲れたのか、動物に救いを求めます。